2014年12月4日木曜日

イマドキの家庭

TVの料理番組を視ると、なんだか空々しさを感じてしまう・・・ノデス。

我が美濃焼の産地には『岐阜県陶磁器工業㈿連合会(略:岐工連)』なる団体が御座いまして、其の中には、様々な部会が枝分れしております。

其の一枝に『内地部会』が存在し、私も地元単組からの代表として、其処に送込まれております。

正直、あまり意味のある会議内容だとは感じません・・・

・・・が、此の度、会議後にタメになるであろう『講演会』が催されました。

講師は岩崎 暢子氏、肩書は私の愛するキューピー㈱の顧問・・・偉い方。

有名な講師さんらしいです・・・岐工連の講堂が聴講者でイッパイになりました・・・当然、外部の方々もおりますが、兎に角、ヒトでイッパイになった。

講演テーマは『現代家族の食卓と食器』・・・1960年を境とした家族の変遷、1998年からの家庭の食卓のスナップから、現代の食生活を解析します。

聴いたら、愕然とします・・・

・・・掻い摘み過ぎた講演内容は、「都会の家庭は、もう『陶器の器』なんて使って無いよ」デス。

そんな話しを、陶器を作る人や商う人たちが、ワザワザ寒い夜に集って来て、有難そうに聴き入る矛盾・・・失笑してしまいそう・・・聴講者たちの市場ではナイ領域の調査に聞き耳を立てても、意味が無い気がします。

ともあれ、盛況・・・

・・・みなさん、ワリと真剣。

不思議なのは、食事風景を撮影した調査サンプルになったヒトの“羞恥心の無さ加減”・・・「コレ、他人に見せちゃうの?!」と慮る写真が、次々と映し出される。

家族の摂る食事に対する栄養や健康への配慮なんて、微塵もナイ・・・

コンビニやスーパーの総菜売り場まんま・・・火を通した料理が存在しない・・・袋から出されていないパン・・・皿の代わりに、新聞広告・・・洗い物の徹底排除。

ヤリやがるなぁ、イマドキの主婦・・・

ハードルを越えたくなけりゃ、立てなきゃイイ的な発想だ。

サンプル家庭の“幸福度”は、如何ばかりでしょう・・・想い遣られます。

ダレも怒ったりしないらしい・・・旦那サンは、コノ不毛を維持する為に働いていても、疑問を感じないのかなぁ・・・不満は押殺しておるにだろう・・・家庭内の揉め事は、十中八九、旦那は負ける。

ワカラナイでもナイ・・・揉め事は、回避したいのだろう。

ナンだったら、三度三度、外食でも善いらしい・・・

コレだったら、私めの方が料理してるな・・・勝ったな、うん、確実にデス。

しかしながら此の状況は首都圏に止まらず、今後も拡散・増殖を繰返し、我が国の食文化を駆逐し続けるコトは確実・・・『日本食』に世界文化遺産の称号を与えるコトは、間違いだったのカモね。

・・・イヤ、絶滅危惧種だからこその称号か?!

聴講者を暗い気分にさせるには十分なネガティブ・レクチャーでした・・・コレ聴いて、ナニか参考になるのかな?!

子供が、可哀相・・・親になっても、同じコトするんだろう。

昨今叫ばれておる『食育』と謂う言葉さえも、やがて“死語”になってしまいそう・・・そう云えば、聞かなくなったねぇ・・・ナンテね。

「コンビニで顔を覚えられてるオマエが言うなッ!!」って云われそうですが、この状況が現実のものであれ、諦めからの是認をせず、否定し続ける自分でありたい。

50を目前にして、ちょっと親の有難さを感じました。

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