2013年10月25日金曜日

極上の批評

大学に入ったばかりの暇な空き時間・・・居場所が無くて、よく図書館に行って雑誌を読んでおりました。

友達もそんなにいなかったし、暇が潰れなかったから・・・

・・・其処でナンの気なしに手に取った雑誌が『広告批評』だった。

其の頃はまだ“世間もモノも知らないタダの若いニイちゃん”だったので、TVで視たり世間の作られた流行りモノにフラフラとついていった・・・そうしないと不安だし、友達も出来ないヤツだった。

丁度“バブルの全盛期”で世もチャラチャラしておって、雰囲気は浮かれてた。

・・・ワシも便乗して浮かれておった。

26年前の雑誌・・・まだあったよ

そんな浮かれた世の中を“チョッと斜に構えて批評するカッコ良さ”を説得力のある文体から感じてた・・・なにより新鮮で、発行日が楽しみになった。

浅いなぁ・・・

ホントはアンテナ張りまくって、身を賭して、命を削って批評してたのにさぁ・・・

ウワベだけしか感じられなかったバカな若者だったんだろうが、其れでもチョッとあのカッコイイ文章が自分の思考や身体や手に乗り移ってくれたかなぁ・・・そうだったら、ウレシさ至極。

もう読まなくなって久しいが、廃刊したコトは知っていた。

10月20日、天野祐吉さんが亡くなられた・・・20日って、発行日なんだよね。

僕は物書きでもナンデモナイが、自分を作り上げる事を助けてくれた島森さんも、天野さんも逝ってしまった寂しさがある。

・・・遠い存在であっても、尊敬してました。

もう芯を喰った“極上の批評“は読めない・・・寂しいと同時に、遣る瀬無い。

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