2017年11月29日水曜日

国技と暴力

本日、横綱・日馬富士関が引退を表明し、引退会見を開きました。

日馬富士関本人だけでなく、師匠の伊勢ヶ濱親方も同席・・・両人共、忸怩たる想いが滲み出た会見でありました。

そりゃ、まだやれたからねぇ・・・

いろんな想いを押し殺したコトは、察するに余りあります。

ネット上では「伊勢ケ濱親方が、記者に逆切れした」とか書かれてましたが、私が視た感想は“至極、真っ当で誠実な会見であった”と思いました。

ただ疑問があるとすれば、横綱が記者に問われて答えた「この様な(暴力的な)指導をしたのは、初めてです」、続けて「他の力士が(暴力的な指導)をしているのも、見た事が無い」の二言です。

・・・やった事も見た事も無い行動が、なぜ思い止まる事無く出てしまったか?

たぶん『見た事も、聞いた事も、自身が受けた事も、此の件以前に自らがした事もあったのだろう』と、推察致します。

・・・でないとすれば、余程の気を悪くする何かがあったのでしょう。

私見ですが、どのスポーツにも未だに“指導という名の暴力”は存在する・・・

最近でも『高校のサッカー部の監督が、チーム全員の前で説教してる最中に選手を突き飛ばす』なんて動画が出回りましたし、体罰で高校の野球部の監督が謹慎とか、毎年ある。

要は、蔓延してる。

表面的には「ダメッ、絶対ッ‼」ってなってますけど、指導者や先輩など集団の中の上位者に『闇』はある。

『国技としての相撲』の中にも、今迄の流れや自身の経験や人間としての業は脈々と繋がっていて、「コレくらいはフツーのコト」だと云う実感が在ったのでしょう・・・今日の会見の中にも見受けられた「先輩として、教えてやった」的な、中学の部活かと思うような言葉が、堂々と出てくる。

まぁ、無くならないでしょう・・・

『暴力的指導』は、建国以来の日本の伝統ですから。

余程、指導法や世論が『暴力の排除』を最重点にしない限り、無理だと思う。

たぶん此の件もウヤムヤで終わるだろうし、忘れかけた頃に「・・・またかぁ」と思うようなことが起こるんだろう。

世の教育者やスポーツの指導者は、心しないと・・・

指導者側の精神が子供や選手に伝わって繋がっていくワケですから・・・

私は指導者には絶対になりません・・・殴られて育ってきましたから、精神が伝わったら困る。

各界の指導法の変革と確立は、急務です。

期待を込めて・・・『相撲が変われば、日本が変わる』と、想います。

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